待望していた戴帽式

イベント

本校でも5月25日(木)に戴帽式が執り行われました。
本格的な実習を控えた2年生には、待ち焦がれた戴帽式だったでしょう。
式のはじめに、眞野副校長から戴帽式の意義について説明がありました。

戴帽にあたり、式の意味をお話しします。
戴帽式は、看護学校においてひとりひとりにナースキャップが与えられ、看護職という職業理念に根ざした新しい自己を確立し、看護師になるための自覚を促す儀式です。
今年は、予定どおり5月に戴帽式が実施できることを嬉しく思います。戴帽生の皆さんおめでとうございます。
さて、ナースキャップは、看護の精神を形で表し、「博愛」「責任」「清潔」の象徴と言われています。ナイチンゲールの時代から脈々と受け継げられた看護職としての職業理念を継承する意味があります。人々の健康のために、分け隔てなく誠実に、健康問題で悩む人々に貢献する看護のこころを受け継ぎ、次の時代に伝承する役割を託されます。
キャンドルサービスは、ナイチンゲールがクリミヤの野戦病院で夜中に患者を見回った時の「ともしび」にちなんで業を受け継いでいくという意味があります。
日本では、大正初期に聖路加国際大学の前身である聖路加高等看護学校開設当時から戴帽式が実施されていたようです。一般化されたのは昭和に入ってからです。
皆さんも御存じのように、近年の看護師はナースキャップをつけておりません。2002年に看護婦から看護師へと職業名称も変更になり、看護職は男女平等に選択できる職業として確立しました。細菌繁殖の問題や看護活動時に危険であるとの理由で臨床でもつけなくなっています。また、戴帽式をやらない学校もあります。
しかし、本校では戴帽式の意味を重んじ、看護師への志をさらに確固たるものとし、新たな決意をする機会にしています。これからの道のりは決して平坦ではありませんが、気持ちが折れた時はこの戴帽式の感動と決意を思い出してください。
ナイチンゲールは、学生が「感じること」「自分でものを考えること」が看護教育には必要であると言っています。戴帽生の皆さんが、これからの困難を乗り越えられる強い意志を持ち、そして、状況にあった柔軟な思考が養え、人間として成長できるよう期待しています。

 

戴帽生(=2年生)、頑張れ!